最近は本業のSNS事業が元気のないmixi。ネットゲーム事業にシフトしてきていますが、2000年代は、現在のFacebookと同等のSNSツールとして若者に愛されていました。そんなmixiですが、元々は、2004年2月に創業者の笠原健治が、mixiの原型となるシステムを開発し、知人数名を招待したところからはじまります。
当時のmixiは完全な招待制で誰でも使えるサービスではありませんでした。しかし、知人経由で一気に拡散。開始後3ヶ月で1万ID、わずか1年後には50万IDが登録されるビックサービスとなりました。
ここでポイントとなるのが、mixiの拡散は他のSNSで宣伝した訳でも、大々的にネット広告を打ったわけでもないということです。口コミが成功の起爆剤となったのです。
つまり、あなたのサイトやブログをブランディングし、知名度を上げるためには、SEOなどのテクニカルな施策だけがすべてではないということです。インターネットの外の世界でブランディングをすることも、立派なブランディング・マーケティングです。
名刺やブローシャは必携
まず、再度見直していただきたいことがあります。それは、あなたの名刺にサイトやブログのURLが書かれているかということ。
まだ、書いていないのならば絶対に記載すべきです。
最近、プロブロガーと呼ばれる、ブログで生計を立てている人の多くが、自分の顔写真とプロフィールをサイト上に掲載しています。これは、「サイトと自分」を結びつけることで、サイトの裏側で誰がそれを運営しているのかアピールするために行っています。
サイトやブログの裏側でどんな人が運営しているか見える化することで、サイトの信頼性を向上させたり、愛着を持たせる効果が期待できます。つまり、ブランディングです。
名刺にURLを書くことはこれと同様で、サイトのブランディングにも一役買うのです。ちなみに、サイトのブローシャ(案内カタログ)を持っていない方がいらっしゃれば、自社のサイトの概要を書いたブローシャを名刺と一緒に渡すと、一層、相手の印象に残すことができるでしょう。
Tシャツ・ウチワを作る
缶コーヒーがまだ一般的でなかった時代、ミルク入り缶コーヒーを発売したUCCが、マーケティングに困った挙句、自社の営業マンに駅や街角でUCC缶コーヒーをこれ見よがしに飲ませた話は有名です。これが口コミを呼び、缶コーヒーが一気に大衆化しました。
現代でも、この手法は絶滅した訳ではありません。YahooBBが代理店を使って街中でモデムを配ったことは記憶にあると思います。モデムを持って帰る人が続出したことで、YahooBBの知名度は上昇しました。
この方法を真似することは別に悪いことではありません。そこで、おススメするのが、Tシャツや内輪の作成です。Tシャツに自社のサイトの名前が分かるようなプリントをして配布してみましょう。もちろん、普段から来てくれる人は少数かもしれませんが、最低限、屋内では着るでしょう。家族や恋人などに勝手に宣伝してくれることになります。
同様に内輪も使えます。暑い夏場であれば、駅や会社の中にいたるまであちらこちらで自社サイトを宣伝してくれることになります。しかも、製作費は数十円と激安。それで、数十人、数百人に宣伝してもらえるのですから、下手なSEO業者に依頼したり、マーケティング会社に頼んだりするより、よほど安上がりです。
口コミ専門のマーケティング会社
広告会社というと、テレビCMを打ったり、中刷り広告を出したりとそんなイメージを持たれるかもしれません。しかし、口コミを作る出すことに特化したマーケティング会社があることはご存知ですか?
eyez社(サイト)は、インターネットの世界を離れてリアルな世界で口コミを広げることをサービスメニューに加えたマーケティング会社です。商品サンプルの配布、イベントの実施などを通じて、リアルなユーザと直接接触し、それらのユーザをネットの世界へリンクさせます。
もちろん、資金に余裕があれば、広告代理店に依頼する方法もあります。電通、博報堂などが有名ですが、国内には大小様々な広告代理店が存在します。
広告代理店の強みは、企画力です。口コミを作り出すためにあらゆる企画を提案し、実行します。様々な業界とコネクションがあることも広告代理店の強みですから、相談してみるのもありでしょう。
フリーペーパーを配布する
最近はめっきり減りましたが、紙媒体のフリーペーパーはインターネットの世界と外の世界を繋げる役割を担います。例えば、東京の新大久保駅周辺は韓国系の人が多く住む韓国街ですが、周辺のお店で、「ハント」と呼ばれるフリーペーパーが配布されています。
主に地元の韓国人に読まれていると思われますが、ネットの時代でもまだまだ紙媒体は読まれることの証拠です。
例えば、サイトの記事の一部をフリーペーパーに掲載。もっと読みたければサイトへ・・・。そんな誘導の仕方であれば、サイトのアクセス数にも貢献することができるでしょう。
加えて、単なるチラシであれば誰も見向きもしませんが、記事の一部が書かれていれば読み込んでくれる人が増えるはずです。そして、サイトへアクセスしてくれれば、普通にバナー広告で集客するよりもコアなファンを獲得できる確率は上がるはずです。
さらに、ネットは読みたい記事を自分で探すことに向いたツールですが、紙媒体は、予期せず目に新しい情報が飛び込んでくるツールです。ユーザに新しい驚きを伝え、サイトと共に覚えてもらう。そんなブランディングに適しているのではないでしょうか。
確かに、昔に比べて紙媒体を読む人は減りました。しかし、例えば大学、商店のレジ横、カフェなど、どこに置くかでまだまだ手にしてもらえる機会も少なくありません。