ウェブサイトやブログを運営しているとデザインやシステムの変更で一時的にサイトを停止したいことがあります。しかし、SEO上、アクセシビリティが悪いと悪影響を及ぼしてしまうケースが存在します。従って、ウェブマスターの立場としては、できるだけ一時停止せずにそれらのメンテナンスを実施したいものですね。
そこで、SEO上、悪い影響の出にくいメンテナンス方法とはどのようなものがあるのでしょうか?
503を出して一時停止する
Googleウェブマスター向け公式ブログでは、メンテナンスを実施する際に、ユーザへメンテンナンス中であることを示すメッセージを表示すると共に、ステータスコードとして、「503 Service Unavailable」を応答することを推奨しています。
このステータスコードは、メンテやアクセスが集中しすぎて処理ができない場合に使われるコードで、たまに見かけることがありますね。
一時停止はSEOで不利にならないのか?
しかし、SEOで不利になることはないのでしょうか?その点は、ご安心いただきたいと思います。
Googlebot は 503 を返すページに対して、最長で 1 週間ほどクロールを再試行します。その期間を過ぎても 503 を返すページはパーマネント エラーとして扱われ、検索結果から除外されます。
Googleウェブマスター向け公式ブログ『リッチカードが世界中で利用できるようになりました』
としています。つまり、最大で1週間はメンテナンスができるということなのです。もっとも、それだけの長期間、サイトを停止するとユーザが愛想をつかしてしまうことになりますが・・・。
503を出すプラグイン
ワードプレスを使っているなら、「WP Maintenance Mode」プラグインを使用するのが便利です。WP Maintenance Modeプラグインは、メンテナンス中であることを示すメッセージの表示機能だけでなく、503ステータスコードを応答してくれるスグレモノ。Googleのガイドラインに準拠したSEOに優しいプラグインといえるでしょう。
サーバを切り替える方法
VPSなどを使用しているのであれば、古いサーバの内容を別のサーバへ移し替えて、新しいサーバ上でメンテナンスを実施。メンテが完了した時点で、DNSを変更してメンテ後のサイトをユーザに見せるという方法があります。
DNSの変更にはインターネット上のすべての情報が書き換わるまで最大72時間程度要すると言われていますが、筆者の経験では日本国内の主要なプロバイダーはおおよそ1時間程度で書き換わっているように思いますので、サイトの完全性を求めなければ、この方法で問題ないように思います。
なお、新サーバ上でメンテナンスをする際に問題になるのが、ドメインです。まだメンテ中なのですからDNSは書き換えられないですし、でも、自分はドメインをサイトに被せて閲覧したいですよね。
そんな時に重宝するのが、hostsファイルの書き換えです。
例えば、Windows 10をお使いであれば、「C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts」ファイルを編集することで実現ができます。
# Copyright (c) 1993-2009 Microsoft Corp.## This is a sample HOSTS file used by Microsoft TCP/IP for Windows.## This file contains the mappings of IP addresses to host names. Each# entry should be kept on an individual line. The IP address should# be placed in the first column followed by the corresponding host name.# The IP address and the host name should be separated by at least one# space.## Additionally, comments (such as these) may be inserted on individual# lines or following the machine name denoted by a '#' symbol.## For example:##102.54.94.97 rhino.acme.com # source server# 38.25.63.10 x.acme.com # x client host# localhost name resolution is handled within DNS itself.#127.0.0.1 localhost#::1 localhost123.123.123.123 blogneta.penguinisland.jp
上記の最終行を見てください。これはあくまでもサンプルですが、「123.123.123.123 blogneta.penguinisland.jp」と書いてあるところが、新サーバのipアドレスとドメインの対応づけを行っているところです。ここを書き換えて、保存すると即座に自分のPC上だけ、当該ドメインにアクセスした時に、指定したipアドレスのサーバにアクセスしてゆきます。
また、作業が終わったら先頭に「#」を加えると、元に戻すことが可能です。
以上の方法を使えば、ノンストップでサイトの内容を変えることができますので、ぜひ、試してみてください。